適応障害は、ある状況や出来事(ストレス因)が、その人にとってとてもつらく感じられ、そのストレス因の始まりから3か月以内に気分や行動面に症状が現れるものです。
抑うつ気分、不安、怒り、焦りや緊張などがあります。置かれている状況で、何かを計画したり続けることができないと感じることもあるでしょう。
無断欠席やけんか、無謀な運転、いきすぎた飲酒や暴食、などの攻撃的な行動がみられることもあります。子どもの場合は、赤ちゃん言葉や指しゃぶりなどの「赤ちゃん返り」がみられることもあります。
不安が強く緊張が高まると、体の症状としてどきどきしたり、汗をかいたり、めまいなどの症状がみられることもあります。その他、不眠、食欲不振、全身倦怠感、易疲労感、頭痛、肩こり、腹痛などがあります。
仕事関係・人間関係が原因で受診される方が多いですが、お体のご病気や経済状況の変化などもストレス因子となることがあります。そのため、患者さま個人個人へのオーダーメイド的なアプローチが必要だと考えています。
治療の第一は①「原因であるストレス因の軽減・除去」になります。そしてストレスをストレスと感じる人とそうでない人もいるように、ストレスへの対応力(耐性)は人それぞれ異なりますので、②「ストレスへのご本人の適応能力を高める」ということも重要になります。